【賃貸駐車場】超あっけらかんガイ｜トラブル連発のひと夏

転貸疑惑に騒音問題、契約敷地外の利用、目的外利用、何より賃料滞納は本当に、頭の痛い問題です。

手紙を出しても電話をしても、返事が来ない。
さらに不動産屋の担当さんに頼れなかったら…？
もう発狂モノですよね。

今回は、とある駐車場の契約者さんにまつわる、約半年間の話。
あまりにもスーパーあっけらかんとしていたので、『アッケラさん』と渾名付けしました。
夏がくると思い出す。アッケラさん、元気かな。

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１.契約時に感じた違和感

思えば、最初から違和感はあったんです。
目を瞑ってはいけないのに瞑ってしまったところ、たくさんありました。
というか、それが大問題＆大反省です。

爽やかに登場、即・決断！　

その超あっけらかんガイが颯爽と現れたのは晩春の話。
4月の後半、ゴールデンウィークが始まる前でした。

不動産屋さんから私に電話がきました。

ただちに駆けつけてみると、そこには30代半ば？　くらいの爽やかなお兄さんが。
あいさつをして、さっそく話を聞いてみると……⇩

ふむふむ。
ネットで募集もしたけど、やっぱり近くの人に訴えるには、看板が有効だったわけですね。

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担当さんもすぐ到着する予定だけど、それまでの繋ぎも兼ねて、先に “あること” を話す。
それは、この秋から年始まで、隣接する建物の外壁工事＆防水工事を実施すること。
そして工事中は足場が立つので、駐車場が使えなくなること。
ついては、以下の選択肢から選んでほしいこと。

　A：工事開始まで短期契約
（→ 賃料は相場よりオマケ）

　B：工事中のみ同額の支払いで別の近隣駐車場を利用
（→ 私が代替駐車場を用意。今までと同じ賃料を私へ）

　C：工事中のみ別の駐車場を契約して差額ゲット
（→ 自身で契約＆支払い。うちより高ければ差額は私が負担）

いずれにしても不便をかけるので、4月の日割り賃料はサービス、賃発は５月からとしました。
すごーく悩むか、キャンセルだろうなと思いきや、

アッサリ即決でした。
結局、５ヶ月間限定の短期契約、本来の募集賃料より少し安め、という条件でまとまったところで、担当さんが到着。
私は次の用事が迫っていたので、担当さんに決まった条件を伝えて、その場を離脱しました。

大反省！ 誰が相手でも契約書は厳格に

後日、担当さんが我が家へ来訪。

それで目を通してみると、まあ、ツッコミどころが……。

・契約期間まちがい（○５ヶ月間　×４ヶ月間）
・借主は法人名義だが、登記簿や印鑑証明なし
・車種やナンバーの記載がない
・滞納の場合の利率が明記されていない

そういえば、アッケラさんに初めて会ったあの日、数百キロ離れた県のナンバーがついていた。
それを不思議に思って質問したんだった。

答えは、「これは２台目で、遠方の知人から買ったばかり。もうすぐ、こちらのナンバーに付け替える」だった。

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実はこの担当さんとは、だいぶ昔に、とあるご縁で紹介されて以降、イベントごとも何度かご一緒したことのある顔馴染みでした。

そして、長いこと不動産業界にいることも知っていました。
このたび勤め先の社長が退任され、彼女が新社長に就任されたそうです。

当時、私も先代から賃貸経営を変わったばかりで、同じような境遇。
これを機会に、引き継ぎを受けたもの同士でビジネス付き合いを始めてみようと思い、初めての依頼をしたのでした。

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このように自分へ言い聞かせてしまいました。

で、

・契約書は御社の訂正印を押してから借主へ
・追加書類は整い次第、こちらへ送付

この二点を口約束。
これがコトのはじまり。
どんな間柄だろうが、契約ごとはキッチリすべきです。……本当に。

敷金と翌月分の賃料を受領。
契約書に割印をして、解散しました。

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2.転貸か？　駐車場シェア疑惑

そんなスタートを切った契約初月。
ゴールデンウィークも終わった5月のこと。

ふと見ると、申し込みのときに乗っていたのと明らかに違う車がとまっている。
老人ならではのご近所ウォッチング力に頼ってみよう。

じゃあ、たまたま『友達が遊びにきて、数時間だけ停めさせた』とかではなさそう。

例の１台目が、これかな？　とも思ったけど、先代からの更なる目撃証言を総合すると、全部で３種類の車が出入りしていそうな雰囲気。

いろんな悪い想像が膨らんでしまう。
しかも、その駐車場の目の前が空室アパートで、

『月極契約で、オーナーはアパートと同じ。変な人は来ないからご心配なく』

と言って募集をかけてもらっているのだ。

これ以上、謎の車が出入りすると、さすがに防犯上よろしくない。
入居者さんの安心を阻害する。

だから契約車種とナンバーを文書にしようって言ったのに…。
いや、最後まで詰めなかった私が悪い。

すぐに担当さんへ連絡、状況を説明しよう。

なーんて返答。

・そうであったとしても、出入りする車種とナンバーを提出してほしい
・大家としては対価を頂戴してる場所に、他人が不法駐車しているように見える
・住人や近隣への治安、防犯意識の問題もある

このポイントにしぼって力説。
とりあえず注意をしてくれるということに。

数日後、どんな様子だったか問い合わせたところ、

ってな様子だったそう。

いずれにしても、以後は見知らぬ車が停まることはありませんでした。

めでたしめでたし、と思ったのだが。

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3.音楽は片付けの友だけど｜騒音ご注意

さて安心したのも束の間。
初夏を迎えた契約二ヶ月目に発生した、二つ目のアウトは賃貸トラブルの定番、騒音です。
（実際は既にゲッツーで３アウトだった。後述。）

ちょうど別件でアパート住人同士の騒音トラブルがなんとか解決に向かっていた頃なので、余計にドキドキします。

詳しく聞くと、エンジンのアイドリング音が長く続く上に、音楽が大音量で数十分に渡って流れると。

先代の部屋は駐車場のある一階ではない。
しかも、梅雨の蒸し暑い日が続く6月のことで、エアコンをつけて窓は当然に閉めている日々。
それでも気になる程度の音量ということで、見過ごせません。

とにかく自分自身で騒音を確認しないといけないが、毎回タイミングが合うワケではない。

問題発生時に現地を訪れることができたのは、先代から３度目の報告をされた時でした。
すぐ先代の部屋へ駆けつけると、たしかに大音量。
しばらく様子を伺うも、音楽が止む気配はない。

いざ駐車場へ。

現地に到着する…までもなく、それなりの距離からハッキリしっかり聞こえるボリュームの音楽。
そしてアパート寝室サッシの前で煌々と光る車内灯。

近寄ってみると、駐車場内でエンジンを稼働させたまま、車内とトランクを行ったり来たりして、何やら荷物を整理しているスーパーあっけらかんガイ。

そうね、音楽を聴きながらのお片付けは捗るよね……。
わかるけどさ。

……反応なし。
ボンネットには、洋楽ライブ動画ストリーミング再生中のスマホ。
ぐぬぬ。

掛けられて驚くほどの大きな声、それでやっと上書きできるような騒音を夜の閑静な住宅街で出さないで欲しいものです。

心の声が聞こえたのか？
『このままでは会話不可』と気付いたのか？
音量を下げるアッケラさん。

・さっきの音量だと、目の前のアパート住人さんには、とても大きく聞こえる
・場合によっては、もうお休みの方もいらっしゃる時間
・音に敏感な方のためにも、時間と音量に関して自重してほしい

以上のポイントを仏の顔（心は鬼）でお話しすると、

あっけらかーんと謝罪あり。
軽くぺこり。

こちらとしては鬼の心を抑えて、会釈を返して『よろしくお願いします』以上に言えることもなく。

「もう何も起きませんように」と思いつつ、時が過ぎるのでした。

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4.【敷地外】そこは駐車場じゃない｜目的外利用

そして契約三ヶ月目。
盛夏、7月中旬。
問題も盛りを迎えます。

敷地外に私物を放置

複数車が停まる（転貸疑惑）、夜中に騒音を出す、お次は？
駐車場の敷地外に、私物を置きっぱなしにする問題でした。
１万歩ゆずって、仮に敷地内だとしても、目的外利用だ。

最初に目撃した日から、もう１週間たつ。
場所は、隣接するアパート（絶賛 入居者募集中）の付帯設備である、エアコン室外機の上。
そして掃き出し窓の前。

たしかに隣の駐車スペースとの境界線はあれども、建物との区切り線はない。
なんなら、車止めもない。ないけども。

でもさ。

初めて会った日、使い心地を知りたいから仮駐車させてくださいって言ってきたよね？

って、そちらから確認を求めてきたよね？
一緒に確かめたよね？

じゃあ、契約している “駐車場の敷地” がどこまでか分かってるよね？

もうね、どうしても場所のイメージを伝えたくて、ゲーム（SIMS４）でわざわざ建築したよ↓

こういう区画の……

この室外機よ？

この室外機の上を、「使っていいスペースだな」って思うの？

ってな了見ですかね？？

目前の空室に応募が！ 急ぎ片付けねば

そんな７月の終わりごろ、朗報が飛び込んだ。

なんと、例の室外機がある空室アパートに、別の不動産屋さん経由で入居申込みが！
幸いにも内覧は、私物の放置事件が始まる前だったとのこと。

秋から工事だっていうのに。
一年で賃貸市場が最も動かない真夏だっていうのに。
うちに決めてくれたんです！

ガーデニングが趣味だそうで、

・南向きの大きな窓がある
・軒下や室外機の上など植木鉢を置いてもいい占有のスペースがある

という点がお気に召したそうです。

いよいよ、一刻も早く私物を撤去してもらわねば！

よし、担当さんに電話しよう。

自主管理だから、たしかに管理保守はお願いしていないが、契約のとき彼女は「問題があれば私に連絡を」と言っていたし。

問題あったよ。
ありありだよ。

遠慮なく担当さんに電話しよう。
ついでに騒音の件も、解決済みだけれど報告しよう。

手紙を挟みに来てもらっても、いつも車が停まっているとは限らないし、手紙が雨晒しになるかもだし、ワイパーはダメでしょう。
それで「ワイパー壊れた」とか難癖つけられても嫌だし。

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5.今さら賃料の未納に気づく

荷物はまだ片付かない。
アパート入居者さんの引っ越しまで、あと20日ほど。

そして入出金の作業を任せていた、先代から衝撃の報告。

引き継ぎ＆工事のバタバタで確認をサボってた

改めて口座を確認したら、なんと7月分の賃料のみならず、6月分も未収。
３章の頭に書いた『すでに発生していた３アウト目』がこれ。

なお、先代の会計知識はお察し。

「“レントロール”？　ロールケーキの仲間？　それ美味しいの？」レベル。
たぶん“デッドクロス”は、壁紙の一種だと思ってそう。

おこづかい帳みたいなメモとレシートを私に寄越す。
本格的な引き継ぎ前から、帳簿付け＆会計士とのやりとりは私が担当していた。

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引き継ぎ前は、賃貸関連の銀行口座が複数あって、とっちらかっていた。
そこで、口座の整理を進めて「個人はこの口座、賃貸関連はあの口座、修繕積立と貯蓄はその口座」と３つに絞らせた。
使わない口座の解約も指示。

とにかく公私のお金が混合しないように、カード引き落としや振替の設定変更をさせようと。
全口座の通帳を持たせていたから、毎月の記帳も任せていたのが災いした。

一ヶ月でも未納があったら大問題
二ヶ月目にも指摘なければ『後回しでいっか』ってなる
三ヶ月すぎたら回収できても時間と手間と金銭コストが余計に掛かる

早めに対処しなければエライことになる、トラブルの芽は小さいうちに摘む。
すぐ行動しなきゃダメ。
もう一度しっかり力説した。

「１ヶ月分なら、敷引きすりゃいいや」じゃ済まないのよ、ねえ先代。

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これをきっかけに、ウェブ通帳とネットバンクに切り替えて、やっぱり入出金も私がやることに。
近年、うちの会計士もe-taxになったし、ちょうどよかろうて。
記帳や印刷の手間とコストも省ける。

この日から先代は、共用部の主席衛生安全管理官となりました。
あと引き続き、井戸端マダム情報諜報官も兼務。

自主管理の大家さん、気の済むようにする

荷物はまだ片付いてないこと、そして未納のことを担当さんに報告。

と。

まぁ、督促を代行していただけるのはありがたい。
催促というものは、めちゃくちゃ精神エネルギー使うからね。
何かにつけて “数万” “駐車場” を強調するのが、なーんか引っかかるけども。

ところが。

しばらくしても、荷物は片付かない。入金もない。
本人どころか担当さんからも連絡すらない。

再び担当さんに電話。

アッケラさんは出なかったようで、折り返しもないとのこと。

おお、連絡が付かないタイプか…。
折り返しもないなら、ウッカリじゃなくて、逃げたいのだろうか？

いわゆる『未納のお知らせ』的な書類を作って貰えることに。
私が改装工事の打ち合わせや、他の締切でせっ詰まっているところ、ありがたいオファーです。

数時間後。
『これでどうですか？　よければ郵送します』
と、写真付きメールをいただいた。

これがまあ、ひd…　すこし独特な内容と文法とレイアウトだったので、「お手数おかけしているところ、重ねて恐縮ですが。ここを以下の文にすると、法律的に不都合ありますでしょうか？」と差し替え文を返信。

すると、

という趣旨のメールが。

…そうですか。
ええ、もちろん私がやりますとも。

だって、不動産屋さんは、足りない書類を送付する時間もないご多用の最中、数万の駐車場なのに契約外のご尽力をいただいたものね。
『ワイパーに手紙を挟む』『荷物を隠す』斬新なアイディアをご提案いただき、催促の架電を一度なさり、さらには催促状のタタキ台までも、ご用意くださったものね。

これ以上、プロだからって甘えて頼りにしちゃダメですよね。
そして何より、私は自主管理の大家さんですものね。
自分でするのは当たり前。

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6.集金成功｜手紙、電話、最後はメール

そうこうしているうちに契約四ヶ月目、８月に突入。
もちろん８月分の入金もなし。
そしてアパート入居者さんの引越し月。

そもそも、契約時に担当さんへ５月分を渡して以来、一度たりとも自分で入金していないということだよね？
賃料未納にしておきながら、夜中に騒音だしつつ荷物整理＆不要物は違法に放置ってことだよね？

賃貸経営者が抱えるトラブル、駐車場バージョンのほとんどを数ヶ月で味わった。
フルコンボじゃなかろうか？
物損・人身事故がないだけマシか？

まずは催促のお手紙をしたためる

契約書には、違反があった時は事前通告なしに即時の契約解除ができる旨が書いてある。
さらに契約解除後に車が残置されていたら『貸主が処分していい』とまで書いてある。

それに、たしか、月極駐車場に借地借家法は適用されない。

いずれにしても契約は来月の９月末までだから、これ以上の未納賃料は発生しない。
今月中に全額の滞納賃料を収めればよし。
そしたら、契約満了ということで許してあげよう。

片付けも支払いもせず、停め続けるならトコトンやる！
遅延損害金だって請求する。
という覚悟をした。

それより最優先は、室外機の上にある放置された私物の片付け。
入居者さんが引っ越しされるまであと２週間くらいしかない。
さっそく行動、まずは定石どおり、お手紙の作成からだ。

普通の文書どおりだから、日付、宛名、差出人の名前と住所と電話（さらに不動産屋さんも連名にした）タイトルまではすぐできる。

問題はこのあと。本文を考えること。
要するに伝えたいのは『入金してね』。

でも、相手の逃げ道を全部ふさいじゃダメなんですよね。
めっちゃメンドイけど…

時候の挨拶かなんか一応いれて、つらつら『入金してね』を書く。
（何かのタイミングがあれば、ヘソを曲げられない文章のコツでも書いてみようと思います）

そして対象月、金額、送金先などの情報を入れる。

３ヶ月分かぁ。
しみじみ、３ヶ月も滞納するなんてフテェ野郎だと思います。
滞納中に他の問題も起こすし…。

続いて、「騒音問題」「敷地外利用」「連絡怠慢」について主張する。

こんな様子で、『賃料未収のお知らせ』が完成。
さて送付方法はどうしよう。
「そんな手紙は届いていない」とは言わせたくない。

迷ったけど、最終的に追跡記録がありつつ250円で出せるゆうパケットを選択。
土日も稼働するし、ポストからすぐ投函できるし。
ちょうどシール余ってたし

８月１日。
契約書に書かれた借主住所へ送付しました。
あらためて不思議なことに、借主名は法人、ハンコも法人。
でも住所と電話はアッケラさん個人なんだなぁ。
だから、個人の住所（例の近隣マンションね）＆法人名 御中 アッケラ様　という宛名になった。

続いて電話、SMSを送信

さて、追跡サービスで確認して、お手紙が届いて数日したころ。
予想はしてたけど片付けなし、入金なし、連絡もなし。

なので電話をしてみるが応答なく、留守電に「折り返してね」の旨を吹き込むがコールバックなし。
さらに数日後にも同じく電話＆メッセージ録音するも音沙汰なし。
そうこうしているうちに、入居日まで一週間を切っている。

次はショートメール。
一刻も早く荷物を片付けて欲しいこと、賃料延滞があること、とにかく連絡してほしいことを書く。

当たり前に返信なし。

数日まって、またメールしようとしたけど、普通にメールしてもまたスルーされそう。
ならば、ちょっと趣向を変えた内容にするしか。

駐車場代を経費にするためか知らないけど、契約者は法人（でも住所は個人宅）だったので、会社のことを調べる。

軽くグーグル先生やSNSで調べる。
会社代表電話の番号ゲット。

アッケラさんが代表を務める会社は、営業所というか支店というか、とにかく複数の住所があった。
法人の本拠地がどこかを知るには、国税庁HPの法人番号公表サイトがタダだし手っ取り早い。
（ちなみにその法人を設立した時期もわかったりする。）

そこで、

的なメールを。

借主が法人名義なのだから、法人に電話をかけても問題なかろうて。
電話口で従業員に要件を話さなければ良いだけだ。

でもこれは表現を間違えると、脅しというか、アレというか、ナニにあたる可能性もゼロではないので、言葉を選んで送信。

すると、すぐに着信アリ！！

スーパーあっけらタイム発動！

やっと連絡がついたけど、話してみてホントにびっくり。

そもそも、私のことを認知してなかった。

何度も電話してきて、「駐車場料金ガー」「私物の放置ガー」って言ってるアタオカの民だと思われていたんでしょうか…。

どうしたもこうしたも……。

いやいや、知らんがな。
そもそも請求書が会社に行くワケでもあるまいし。
保証会社を通さず、クレジット払いでも口座引き落としでもないんだから。

出金伝票を書き忘れてたんじゃないの？
経費にしたいから法人名義にしたんだよね？

ていうか、さっき「どの駐車場？」って言った？
たくさん借りてるの？　そっちは大丈夫？

待っている間、いろんな考えが頭をよぎりましたよ。

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賃料しらんのかい！
そんで確認しなきゃ、契約期間も把握してないんかい！

電話を終えてすぐ振込先をメールしたら、その日のうちに法人口座からネット振込で入金がありました。
翌々日には放置された私物も撤去、予定通りアパートのご入居さんも無事に引越しを終え、やっと安心。

と、思ったところで、大事なことに気づいた。
敷金の返却先を聞き忘れてた。

なんなら私が言わなくても全く気づかなさそうなアッケラさんだけども、こちら側に一縷の隙も過失も作ってはならない。
契約書にあることは実行する、契約書にないことはしない、これが鉄則なのだ。

正直に言えばもう、関わり合いになりたくないところだけれども、仕方ない。
『契約満了後も車を停めるなんてことがあり得ない』と言い切れないのがアッケラさんだ。

とにかく、敷金の精算は契約が終わってからの話。
契約満了したら連絡しなければ。
というワケで、アッケラさんエピソードまだ続きます↓

敷金の返却したら謎の１文字が

そして契約最終月の9月末。
契約満了日までしっかり駐車する、鋼メンタルのなんともアッケラカンな契約者さんでした。
払ってるんだから、当たり前の権利なんだけどね。

更に時が過ぎ、待ちに待った10月1日。

まあ案の定というかなんというか、返事は無かった。
また数日して２回目。返事なし。

さらに数日して３回目のメールにて、『教えてくれなきゃ払えない。困る。』という内容を送って、やっと入金先が書いてある返信を頂戴しました。
賃料を振り込んできた法人口座じゃなくて個人口座だったけどね！

それで、即刻ネットで入金したのだけれども、『入金しました。ご確認ください』のメールへの返信が。
想像の遥かナナメ上だった。

って。
本当に、ひらがな一文字。
「わ」って。

これは、シンプルに途中で送っちゃって、訂正もめんどかっただけか？
『わかりました』なのか？
『わぁ、びっくりした』なのか？
それとも若い方が『了解』の意味で「り」って送るのと同じシステムか？？？

何にせよ、最後の最後までアッケラさんはアッケラさんでした。

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7.得た教訓とオマケの話

ちなみにアッケラさんを仲介してくれた、例の担当さんには、一応「手紙を送りました」の報告や、「入金ありました」の報告はするだけしていました。

でも、敷金の報告を最後に、こちらから連絡はせず、新規の依頼もしないことにしました。
（なお、依頼した補足書類や情報は最後まで提出されなかった）

さて後から聞いた話。
私に担当さんを紹介した人 VS 担当さん間で、重大な悶着があり、担当さんも私を見るとその紹介人を思い出してしまうから、お付き合いを遠慮したいそうです。

ということは、たとえば将来的に、彼女がうちの空室アパートの客付仲介側になったとしても、お客さんには他の物件をオススメすることもあり得るでしょう。

今回感じたこと。
事業を引き継ぎたての頃、先輩大家さんから聞いて「まさか」と思っていた噂にこんなのがあります。

駐車場は賃料が安い＝手数料が安い
⇩
仲介不動産としては、おいしくない
⇩
甘くみられたり、本気をだしてくれないこともある

これを体験したような気になりました。

そして、一連のアッケラさん事変で、私も反省をして勉強しました。
以後、部屋だけでなく駐車場でもしっかりスクリーニングをきちんとかけて、保証人欄も書いて貰っています。

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オマケのこぼれ話

ところで荷物が片付けられた翌日にご入居された方ですが、古き良き人情派というか、いわゆる昭和生まれの先代や私にとっては心地よい距離感の方。
この夏は、ブランド桃をお裾分けいただきました。
『今まで食べてきた桃は桃じゃ無かったのでは？』と思うほど、ものすごく美味しかった！！

自主管理は大変。
でも、管理会社さんに任せっきりでは、経験できないやり甲斐もありますよね。

それでは、また。
じぇおるじでした。